ワケあり同士による華麗なる政略結婚
少し前までこれが当然な日常で、不満もなくそれなりに満たされていた。
それがどうしたことか、、あいつの顔を見ない日がこんな気持ちにさせるなんて。
部屋に入ると、微かに香る知らない香水の香りが鼻について額にシワが寄る。
、、友人を呼んだのか。
あいつと暮らし始めて、他人の気配が少しは気にならなくなったのかとも思っていたがそうではなかったらしい。
確かに呼んでいいといったが、こんなにも不快に思ってしまう。
そのままリビングに足を進めると、居るはずのない気配を感じてダイニングテーブルに視線を向けた。
そこにはすーすーと小さく寝息を立てて眠るあいつの姿。
「、、待ってたのか、、?」