ワケあり同士による華麗なる政略結婚
暫くすると意識がはっきりしてきて確信する。
ここは彼の部屋だと。
よく見ればシンプルな部屋でも一つ一つの家具は高級感があって彼らしい部屋。
でもどうしてここにいるのだろう。
寝ぼけてここに入ってしまった、、?
それとも彼が、、、?
故意じゃなかったとはいえ、彼の自室に入ってしまった事に戸惑っていると遠くから携帯の着信音が聞こえる。
彼の部屋から出てリビングに向かうとダイニングテーブルに置きっぱなしになっている携帯を見つけ、相手が誰かも確認せずに電話に出た。
「はいっ、、!」
『、、俺だ。悪い、起こしたか?』
耳に聞こえたのは彼に似た声で、一度耳から携帯を離し画面を確認すると彼の名前が。