ワケあり同士による華麗なる政略結婚


彼も普段のきっちりとしたスーツ姿と違ってパーティー仕様のスーツ姿の彼はすれ違う女性が振り返ってうっとりしてしまうほどの格好良さだ。

隣に並ぶのが恥ずかしいくらいだったが、お世辞だったとしても彼に褒めもらえるなんて思っていなかった為、素直に嬉しい。








「、、ありがとうございます。マコちゃんの仕事仲間も皆さん、プロフェッショナルな方達ばかりで皆さんのプロのお力でここまで変身させて頂きましたっ!」

『なかなかいい仕事してる。今度そのマコちゃんとやらに会わせてくれ。まぁ、元がいいのもあるんだろうがな。普段そんな格好をしたお前を見ないから余計にな。あとはオドオドしてないだけで見た目も変わるもんだろ?そうやって普段から堂々としてればいい。ここまでよく1人で耐えたな。』

「っ、、、!」









今日は彼がやたら甘い。

私を見るその目も抱き寄せられるその手もどこか甘さを含んでいて、その甘さに溶けてしまいそうだ。






『、、と言っても初っ端から飛ばしすぎると、エンジンが切れるからな。重要な人間だけ挨拶に行くぞ。ついてこい。』

「はい、、頑張ります。」

『それと、俺の側を離れるなよ。』

「、、はい。」




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