ワケあり同士による華麗なる政略結婚
近くのテーブルに手をついて身体を支えようとするがテーブルが無く目の前が真っ白になって体が傾いた瞬間、手を引かれた。
そして肩を優しく抱かれて彼のお陰で倒れる事を間逃れホッとしていると、顔を覗き込まれた。
『大丈夫か?顔色が悪いな。ここに座ってろ。何か飲み物を取ってくる。』
「あっ、、、。」
近くの椅子に無理やり座らせられ、慌てて大丈夫だと声をかけようとしたがすぐに居なくなってしまった彼。
伸ばした手を引っ込めて、彼の優しさに甘えて待とうと背もたれに体を預けた。
すると隣のテーブルに座っている男性がずっとこちらを見ている事に気づいた。
その視線に小さく頭を下げると、立ち上がりこちらにふらふらと近づいてくる気配を感じた。
そしてあろう事に私の隣の椅子に座った。
隣になって気づいたが、男性からはかなりお酒の匂いがして相当酔っているようだ。