ワケあり同士による華麗なる政略結婚
途端に呼吸が乱れて、吸っても吸っても空気が入ってこない。
あまりの急変具合に隣の男性は、怪訝な表情を浮かべ焦っている。
このままじゃヤバイ。
でももう過呼吸を止める術がなく、椅子から床に崩れて落ちてしまった。
派手な物音が会場に響いて、視線が一斉こちらに向くのが分かった。
「はぁっ、、はぁ、、っ、、、!」
手で口を塞いでも治らず、苦しくて涙が滲む。
「っ、、美麗っ!!!!!!」
聞き慣れた声がして、すぐに冷たい床から掬いあげられたがもう視界も真っ白でそのまま意識を手放してしまった。