ワケあり同士による華麗なる政略結婚
遠慮気味に中へ入ってきた先生はベッドの隣の椅子に腰掛け、脈を図り始めた。
「あの、、私、昨日、、、。」
『、、飲み物を取りに行ってる間に随分絡まれてたみたいだな。気づいた時にはもうぶっ倒れてた。』
相変わらずこちらには来ずに、ドアの近くでこちらを遠くから見ている。
少し暗い表情を浮かべる彼に、昨日のパーティーを最後まで彼の妻として務められなかったが事実を突きつけられているような気がして後悔で涙が滲む。
「誠也さん、、ごめんなさい、、私、結果最後まで頑張れ、、っ、、ませんでした、、。あんなに、、特訓したのに、、!」
『いや、お前はよく頑張ってた。』
「そうよっ!少し前までの美麗ちゃんなら会場に入った瞬間、駄目だった筈よ!?、、凄い頑張ったのよね、、?だからそんなに自分を責めないで?」
2人が励ましてくれるが、かえってそれが辛くて涙が止まらない。
『第一にお前が理由なく、ぶっ倒れる訳がない。俺が居ない間に何があった?』