ワケあり同士による華麗なる政略結婚

「じゃあ、、話してみて？何があったのか。」


先生の問いかけに目を閉じて、ゆっくり言葉を絞り出す。








「、、挨拶周りの途中で少し眩暈がしてしまって、、座って休憩していました。その間、誠也さんは飲み物をとりにいって下さっていて、、1人だったのですが、隣から視線を感じて頭を下げたのですがその男性が急に隣に席を移動してこられました。」

「最初は挨拶を交わした程度だったのですが、、相手の男性は相当酔ってらっしゃったようで、、その、、誰かの愛人じゃないかって否定しても何度もおっしゃってこられて、、少し声を荒げてしまいました、、。その男性が〝HADANOコンサルタント〟のご子息だと分かって、無礼を謝ったのですが、、、その、、それではお気がすまなかったようで、、、肩を抱かれて、、自分の愛人にならないかっと、、、。」



それまで黙って俯きながら聞いていた彼の体に力が入ったのが分かった。








「うん、、それで、、、？」


言葉に詰まった私に聞きにくそうに声をかける先生に声を震わせてながら小さな呟いた。