ワケあり同士による華麗なる政略結婚

『っ、、、!』





すると彼は急に顔を背けてしまった。




急に妻のような態度を取ったのが気持ち悪かったのかと不安になってしまう。







「あっ、、誠也さん、、?」

『アンタの笑った顔、、初めて見た。』







相変わらずこっちは見てくれないが、嫌がっているわけではないようでホッとした。


相手が気持ち悪がってないと分かると自然と汗が止まる。







それはまるで父や兄達のように、異性でも家族だと平気な感覚と似ていた。




、、、これが夫婦って事なのかな。


汗は出ないけど、やたらと自分の心臓が煩くて身体が熱い。









『おい、タクシー来たから乗るぞ。』

「あ、はいっ、、!」






タクシーに乗り込み、ようやく彼から解放された。



彼から解放されてホッとしているのに、何故か身体は熱いままで心臓も煩いまま。



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