ワケあり同士による華麗なる政略結婚
すると追い抜いてきた女性達の話声が聞こえた。
「なぁんだ。彼女連れかぁ〜、残念。」
「まぁ、あれだけカッコ良ければ相手くらいいるよね〜〜。でもよく見ると年齢差ありそうじゃない?もしかして妹とか?」
やっぱり私って、彼と釣り合ってないんだ。
なんだが急に恥ずかしくなって、一緒にいると彼の迷惑になるかもしれない。
「いいえ、、何でもないです。すみません。向こうで待ってます。」
そう言って彼から離れた。
ソファー目前で、見知らぬ男性が立ち塞がった。
「君、凄く美人さんだね。1人?良かったら俺とラウンジで飲まない?」
何故か笑顔で誘われた。
その男性は少しだけ彼の雰囲気に似て、そのせいか怖さはなかった。
こういう時、どう対応していいのか全く分からない。
今までなら飛んで逃げていたが、ここは昨日パーティーのあったホテルのロビー。
という事は当然パーティーの後にそのまま泊まった人もいるだろう。