ワケあり同士による華麗なる政略結婚
あれは、、何処から何処までが夢だったんだろう。
何度も名前を呼ばれ、抱きしめられ、愛されていると錯覚してしまいそうになった、、とっても幸せな夢。
夢から覚めると現実は何故か身体が重くて、寝返りを打つのも辛い。
それにやたら窮屈だ。
身をよじると隣から声が聞こえた。
『起きたか?』
声のする隣に顔を向けると、上半身何も身に纏っていない彼の姿。
「っ〜〜!?!?!?」
声にならない声で叫びながら布団を顔から被ると、布団を剥ぎ取られた。
「っっ、、!誠也さんっ、、!?なんで裸なんですかっ!?!?そ、それにどうして隣に?!?!」
『、、まさか、、覚えてないのか、、?』
じっと見つめられ、髪をかき上げながら溜息をつかれた。
「えっ!?えっ!?!?だってあれは夢、、、ですよね、、、?」
『、、記憶がない、、か。例えお前が酔っていて記憶が無かろうと、、お前を抱いた事は事実だ。身体が動かせないのがいい証拠だ。』