ワケあり同士による華麗なる政略結婚
「、、本当に誰も居ませんでしたね。そんなホテルがあるなんて知りませんでした!」
驚き過ぎて声を上げると、呆れたような表情をされた。
『、、まあ、ラブホだからな。お前は知らなくて当然だろ。』
彼の言葉を聞いてフリーズする。
「ら、、ぶ、、ほ、、、?」
確かそこは男女が身体を重ねる為だけの場所であると聞いた事があったが、まさか自分がそんな場所に居たなんてっ、、!
赤面して黙り込むと頭を優しく撫でられた。
『、、本当何も知らないんだな。俺としてはその方がいい。お前は変わらずそのままで。』
「はい、、、、。」
優しい彼が、より一層優しい雰囲気を纏っていて静かな車内なのに居心地がいい。
目を閉じたら眠ってしまいそうだ。
休みを3日取っていると彼が言っていたのをふと思い出して、今日はどんな風に過ごしたらいいのだろうと思い悩む。
彼にとっても貴重な休み。
マンションに着いたら、またいつもの日常がやって来てしまうと思って悲しくなる。