ワケあり同士による華麗なる政略結婚
熱いスープが腕に掛かってしまい、ビリビリと鈍い痛みが走った。
しかし火傷の痛みよりも1週間ぶりの彼の登場に気が動転してしまって、俯いたまま声が出せない。
その姿に勘違いした彼が凄い勢いで駆け寄る。
『おいっ!どうした?痛むのか?!?!先ずは冷やせ!!!痕が残ったらどうする?!』
彼の荒げた声が聞こえたかと思えば、突然体が宙に浮き、彼の綺麗な顔が近くあってパニックになってしまう。
「あっ、、やっ、、、!?」
『暴れるなっ!!』
そう言って抱き抱えられ連れていかれたのは浴室で、ドアを足で乱暴に開けると椅子に降ろされ直ぐにシャワーで冷水をかけられた。
「っっ冷っ、、!」
『、、かなり赤みがあるな。取り敢えずこのまま冷やして駄目なら病院に行くぞ。』