ワケあり同士による華麗なる政略結婚
何が起こっているのか状況が飲み込めない中、私の腕を捕み真剣な表情で火傷した幹部にシャワーを当てている彼。
良く見ると上質なスーツがびしょ濡れだ。
それを見て今度は真っ青になった。
「私は、、大丈夫です!!そんな事より誠也さんのスーツがっ、、!!!」
『何を言ってる!スーツなんてどうでもいい。それより痛みはどうだ?!まだ痛むか?!?!』
心配そうな彼の表情に、体が熱くなって火傷よりも締め付けられるように胸が痛む。
「だ、、い丈夫です、、。それよりも、、あの腕を、、離っ、、。」
必死に言葉を絞り出すと、ハッとした彼が気まずそうに腕を離した。
『、、そうだったな。不可抗力だったとはいえ悪かった。痛みがなくなったならいい。俺は先に着替えてくるから落ち着いたらリビングに来い。』