ワケあり同士による華麗なる政略結婚
そんな快適な生活を10年以上続けば、血の繋がった家族とでさえも生活を共にするのは困難で他人だなんて以ての外だった。
それなりに恋人はいたし結婚を考えた相手だっていたが、独りの時間が欲しいと言えば当然女達は怒り離れていった。
それが面倒になり、終いには身体だけの割り切った関係を持つようになった。
但し、抱いたら直ぐに帰るような聞き分けのいい女だけを選んで。
女の影はあっても結婚しない自分に心配した父親が見合い話を持ってくるが、どれも何処ぞのご令嬢ばかりでウンザリした。
それを蹴り続ければ、親戚や社内から不穏な空気が流れ始め跡取りに相応しくないとまで言われるようになっていった。
今時、パートナーが居ないと仕事に支障がでるなんてどんな古い考え方だ。
寧ろ俺にとっては居た方が支障が出る。