ワケあり同士による華麗なる政略結婚



正直、誰と結婚しても同じだ。



ならばせめて利益のある縁談を受けようと決めた矢先、父親が持ってきた提携会社のご令嬢の見合い写真。

この会社の代表とは、父親も個人的に仲が良くいい関係を築いていた。

しかし、あそこに娘が居たなんて聞いたことも見たことも無かったが、もし本当にそうならば少しは融通が利くのではないかとその女のプロフィールを手に取った。





そこに映る写真の女は俯きぎみで横顔がチラリとしか見えていなかったが、それでも分かるほど綺麗な顔立ちをしていた。

柄にもなく、その写真の女に目を奪われてしまった。






わざわざ縁談なんてしなくても、引く手数多だろうと疑問に思った所で目に付いたある項目。







そこに書いてあったのは〝男性恐怖症〟という文字。


読み進めると幼少期は身体が弱く、まともに学校に通えるようになったのは中学からでそれから大学まで女子校。

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