"恋"と"親友"との曖昧な距離
『そっ…か。急にごめんな。』
「ううん、こっちこそごめんなさい」
『七瀬は悪くないだろ。じゃあな』
「うん」
そう言って彼は教室に入っていった。
私はそのあとタオルの水を絞ってから
教室に入り、机の落書きを力いっぱいに消した。
なんとか授業に間に合ったので、ひとまず安心したのだった。
ーそして昼休み。
周りがワイワイ騒ぎながら食べてる中
わたしはどうしようか迷っていた。
外で食べるか、教室で食べるか。
どっちみち、一人で食べるのには変わりないんだけど。
と思っていた。
『なーなせ』
條内くんが声をかけてきたではありませんかっ。
ほら、みんな見てる!見てるよ條内くん!?
「な、なに…かな」
思わず口ごもっちゃったじゃないっ
『お昼一緒に食べよ』
な、な、な、!?
一緒に、ですと?
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