執事の君に愛されて……
いつも、朝はシェフだけ。
執事なんて居なかったし、いつも一人ぼっちだった。
父様は、いつもいる訳じゃないし。

お母様は、私が小さいときーー亡くなった。

「これからは、一人じゃない。
俺がいるから、いつでも頼っていいんだよ」


「ありがとう、零っ」


君がいるから、もう夜も怖くない。
「あ、朝ご飯早く食べなきゃヤバい‼
遅れちゃう‼」

私は、時計をチラリ、と見ては零から離れた。
「残念………もっとイチャイチャしたかった」

唇を尖らして、拗ねる零に思わず可愛い、と思った。

「それと、マイ様の執事の件ですが今日から来る様手配したので……」

ああ、もう一人の執事さんか。

「どんな人?
カッコいい?」

なんで、私………言っちゃったんだろう?

彼が、二重人格執事ってこと忘れてた。
だからこうなるって、なんで思わなかったんだろう。

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