執事の君に愛されて……

チャラ系執事。

「はあ……ちゃんと仕事しなきゃ。
資料室は、と」

頼まれた資料を、探しに資料室に来た。
零のいない時に、行動したくなかった。
けど、頼まれたことはちゃんとしなきゃ。

確か、資料室の奥にあるって言ってたな。
ーーーーガサッ

何?
なんか、今変な音がーーー。
「きゃっ!!!」
何かに躓き傾く体。
「おっと、大丈夫?」

支えた人を見て、少し怯えた。
だって………

「伊織先輩、どうして……っ」

会いたくなかった。
仕事で会うし無理だけど………。

「大勢で、こないだはごめんね?

だからさあ、一人でならいいよね?」

何が?
なんて、聞く前に………私の体は、押し倒されていた。


「ンー、ンー」

口を塞がれ、抵抗なんか出来ない。

「上は、こう言うことしてるの理解済みな訳。
特に今回の新人は、可愛い子だし、みんなそう言う目して見てるんだよ。

大丈夫だよ、俺優しいよっ」

そう言い服を脱がしてく………。

「やだっ!!やめてっ!!」

私は、泣いた。
声を張り上げた。

「萌ちゃん、資料室では静かにしなきゃダメだよ?」

スカートは捲りあげられ、怖くて目を瞑ったまま、泣いた。

いつまでも続くような時間だった。
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