執事の君に愛されて……
「は、はい。
ごめんなさいっ、助けてくれたのに怖くてっ」

これまた、正直に私は、言った。
だって絶対気づいてる。
私の体の震えに、彼は気づいてる。

「大丈夫、怖いよね。
零は、休憩中か。
零に、話す?」

零に、、話す?

「い、いやっ。
あの、執事はお嬢様を好きになっちゃダメなんですか?」

この人なら、話せる。
身軽な感じも、なんだか落ち着く。


「う~ん、俺は別にいいんじゃないかな?
俺は自由恋愛主義だからさぁ、好きになったらお嬢様だろう、と関係ないかな」

はにかむ。

本当、自由な人だ。

「だけど、零はどうだろう。
零には好きな子がいて、その子の執事したいって言ってたんだ。
諦めたのかな?」


うーん、と唸る明石さん。

零に、、好きな人?


私…知らないそんな私…

じゃあ、なんで私の執事なんか………。

自然と、潤む瞳。

我慢できないーーー。

< 25 / 34 >

この作品をシェア

pagetop