執事の君に愛されて……
恥ずかしいーーーー。

明石さんが、部屋を出て行く瞬間ーーーー。
意地悪な表情。

「零ーーーー、甘かったよ。
萌ちゃんの声っ!またなっ!」


何あの人ーーーー。
すっかり、腰の抜けた私。

どうしょう、立てない。


私は、零を見上げた。


零ーーーー?

誰もいない資料室。

今は、零と二人っきり。
腰が抜けて立てない私。

壁に、両手をついて行き場を無くす零がいた。


「萌のあんな声。
誰にも聞かせたくないんだけど。

俺、"独占欲"強いよ?」

知ってるーーーー。


だから、この後のことが想像出来る。


チュッ。
最初は軽いキスから始まりーーーー。


不意に離れた唇は、私の首筋に移動。

「やんっ!」

動きが、止まる零。

「マジ、可愛すぎてやばいわ」


そう呟いてーーーー耳たぶを甘噛み。
「ーーーーっ!」

抑える声。


「声、聞きたいっ」

ここは、資料室。
いくら、二人きりでもーーーーダメっ。

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