恋の始まりの物語
お風呂に入ってショートカットの髪を乾かしていると、湯川からラインが入った。

『どーよ?』
『今髪を乾かしてる。もーすぐ準備できる』
『じゃ、出るわ』

てことは、あと10分ほどだ。
ざっと乾かして、軽くメイク。お尻の隠れる丈のチュニックにレギンスを合わせる。
近所のお出掛けならOKくらいで、楽なファッション。酔っ払って雑魚寝しても大丈夫。
ぺたんこのバレエシューズも、靴箱から出す。

男の家に行く格好ではないのかも知れないけど、湯川だし。

財布と携帯、ハンカチ、ティッシュ、メイク道具をカバンに突っ込んで、準備完了。
一応、泊まりも視野に入れて、基礎化粧品とクレンジングシートも持っていくか。

荷物を増やしているところに、ピンポーンと音がした
< 15 / 43 >

この作品をシェア

pagetop