私の好きな人



『あ、良平!ちょうど良かったぁ。私も駅まで連れてって下さいな』

『お前なぁ…俺が通るの待ってただけだろ…ったく』


キキィっ…


そう言いながらも、ちゃんと止まってくれる



『そんなことないよ。たまたま玄関出たら良平が来たんだもん』

『…はいはい』

『ふふ…』

『…笑ってないで早く乗れよ』

『ありがとう!』



現在、私たちは高校生になった



森岡彩月16歳

藤良平16歳



たまたま一緒の高校に受験して受かった2人


奇跡だった



家からは電車を使って通学


いつもは駅まで自転車なんだけど…



私の自転車は只今パンクの修理中なもんで…



いつも同じ時間の電車に乗る良平を



ここ数日、実は待ち構えてます…



良平は私の家の前を通過して駅まで行く



小学校も中学校も同じで私の家の前を通過して登校してた



ずっと変わらない



高校生になっても




また一緒にいられるんだね




きっと嬉しいのは私だけ




朝1番に会いたいのは良平



この良平の優しさに



私は惹かれ続けている




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