私の好きな人




ごめん…彩月


こんな自分勝手な俺を嫌いにならないで



俺のこと



好きになって





「彩月、…好きだ」





彩月を抱きしめる力とは逆に


俺の声は今にも消えそうなくらい弱い





彩月……



ずっと好きだったんだ




顔を上げた彩月の頬は赤らみ、涙ぐんでる



力一杯に抱きしめたからか…

それとも…



彩月が俺の目を見て何かを言おうとした時



小林の腕によって俺と彩月は離された




そして




「そうだ藤くん、これから彩月がどっちの告白を受けるのか勝負しない?」

「…は?」

「一週間、どれだけ彩月が好きか勝負しようぜ。最後に彩月が選んだ方が勝ち。どう?」

「お前な…」
「幼なじみが有利なんて思ってんじゃねーよ。男同士、正々堂々………あ、まさか怖いとかじゃ」
「っやる!」

「ふっ…じゃあ決定。お互い結果に文句なし」





…ってことになり



ちゃっかり先に告白していた小林と


男同士の戦いが始まった




そもそも彩月の気持ちなんて無視した戦い


…ごめん彩月


彩月のことだから俺たちの身勝手な勝負に困惑して


苦しめちゃうんじゃないか…




でも
彩月は俺がずっと守ってみせるから




今だけはどうか俺たちを見守ってて




もう今までの俺とは違う



彩月への想いが爆発した俺は




何も怖くはなかった









良平side END
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