雨に恋するキズナミダ
さっきよりも明るくなる表情。それから真っ赤になる。
どうやら喜んでくれたみたいでよかった。本当に可愛い顔しちゃって羨ましい。
「お渡しは一週間後になりますが、大丈夫でしょうか」
「はい! 誕生日に間に合います」
「では、こちらへ。注文表の記入をお願いします」
「わかりました」
夏海は店員さんと一緒に奥のテーブルに向かう。
待っているのも勿体ないし、一階に行ってようかな。夏海の幸せオーラで買いたい気持ちがどこかいっちゃった。
「夏海。先に下のカフェ行ってるから」
「わかった、すぐ行くね」
言葉を交わしてから一階に行ってみると、いつの間にか混んできていた。
すでに満席になっていたみたいで、わたしはボードに名前を書いてから待つことにした。
すごくいい匂いがする。これは、噂のオムライスかもしれない。急にお腹がすいてきた。