愛があれば、それで
「桜木さん、性格悪すぎ」


「はは、関さんにだけは言われたくないかな」



あたしの悔しがる顔をみて満足そうに微笑んでる。



「結花ちゃんにバレたらもう君とは終わりだよ」


「え？」


「いままでの人とは違うからね。アイツにとって1番大切なのは、結花ちゃんだから。断ることは出来ないけど、1度受け入れたら捨てることはすぐできるんだよ、アイツ」



桜木さんの言葉にガツンと何かで殴られたような感覚に陥る。



「でも、今回は違うかもしれないじゃない」



信じたかった。
こんな関係になって、気づけば2ヶ月だった。
この間、あたしが誘えば毎日来てくれた。
毎日あたしと体を重ねてくれた。



「今回も同じだよ。結花ちゃんのことって言っただけで、なんの話かわからなくてもそっちを優先するようなやつだよ」



目を閉じると浮かんでくるのに。
あたしと体を重ねてるときの彼の顔が。
快楽に溺れている彼の顔が。

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