一途な彼にとろとろに愛育されてます
番外編・僕の好きな人
付き合いたての俺の彼女。
よく笑ってすぐに拗ねて、無用心で迂闊。
心配ばかりかけさせるから、その度呆れてヤキモキさせられてばかり。
けれどそんな彼女がまた愛しいから、困る。
ピピピ、と鳴ったスマートフォンのアラームで目を覚ますと、カーテンの隙間からは光が差し込んでいた。
朝か……。
まだ少し眠い、けれど起きなければ。
ぼんやりとした頭のまま、服を身につけていない体を起こす。
ふと隣を見れば、シーツにくるまり眠るミネコ……もとい、亜子の姿。
同じく服を着ていない彼女は、肩をのぞかせ少し肌寒そうに眉間にシワを寄せる。
そっとシーツを肩までかけると温かかったのか、顔を緩めて「むにゃむにゃ」とよくわからない声を出した。
そんなちょっとマヌケな姿がかわいらしく、額にキスをしてベッドから降りた。