一途な彼にとろとろに愛育されてます



信じてないし……。

まぁ、前日の飲み会での一件もあるし、日頃の行いもあるし。疑われても仕方ないかも。

でもだからってそんな子供扱いしなくても。

やっぱり私、檜山には女として見られてないんじゃないだろうか。



そうむくれながら檜山を見ると、彼はおかしそうに笑う。



「土産買ってきてやるから、いい子にしてろよ」

「……お酒がいい」



ふくれっ面でちゃっかりお土産を要求する私に、檜山は「酒って」と笑った。



私ばっかり、その言動にいちいちドキドキして、一喜一憂させられてるのが悔しい。

けど、その笑顔を見ると『まぁいっか』と思えてしまう。この心は今日も単純だ。






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