一輪の花に寄り添う蝶
泣き止まない男の子に近ずいた女はこういった。






「坊や、お母さんは?」






「うっママ居ない」







「っ!ハアハアごめんなさい、その子私の子です」






「もう二度と子供から目を離すな」






そう言って女は立ち去って行った。





(あっ!鳳)






豹は、全力で今さっきいた場所まで走っていった。







そこにはほっぺたを膨らませた鳳がいた。








(そーだよな、あの女は鳳じゃないよな)
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