【完】李寵妃恋譚―この世界、君と共に―



「李将軍にも、手伝ってもらっての」


今度は、李将軍に視線を投げる。


「翠蓮殿は、娘でもおかしくない年頃ですな。陛下のためなら、命を懸けてでも」


清々しい笑顔。


どうして、こんなにも彼らは。


「愛は貫くものですわよ、翠蓮様」


「何でもしますわ。秋遠を助けてくれたこと、必ずお礼をすると申したでしょう?」


順徳太妃様、高淑太妃様。


「やってしまいなよ!翠蓮!私も協力するからさ!」


友人の、灯蘭様。


「私も及ばずながら、力添えしますわ!」


妹のような、呉徳妃。


「何かありましたら、いつでも、僕らを頼ってください」


弟のようにはにかむ、雄星様。


「あなたには大変、黎祥様がお世話になりました。そして、内楽堂のことも深く感謝しております。なんでも、お申し付けくださいませ」


深く頭を下げてくる、嵐雪さん。


< 260 / 960 >

この作品をシェア

pagetop