【完】李寵妃恋譚―この世界、君と共に―
「李将軍にも、手伝ってもらっての」
今度は、李将軍に視線を投げる。
「翠蓮殿は、娘でもおかしくない年頃ですな。陛下のためなら、命を懸けてでも」
清々しい笑顔。
どうして、こんなにも彼らは。
「愛は貫くものですわよ、翠蓮様」
「何でもしますわ。秋遠を助けてくれたこと、必ずお礼をすると申したでしょう?」
順徳太妃様、高淑太妃様。
「やってしまいなよ!翠蓮!私も協力するからさ!」
友人の、灯蘭様。
「私も及ばずながら、力添えしますわ!」
妹のような、呉徳妃。
「何かありましたら、いつでも、僕らを頼ってください」
弟のようにはにかむ、雄星様。
「あなたには大変、黎祥様がお世話になりました。そして、内楽堂のことも深く感謝しております。なんでも、お申し付けくださいませ」
深く頭を下げてくる、嵐雪さん。