【完】李寵妃恋譚―この世界、君と共に―



「―灯蘭様、何を、見たんですか……」


彼女が、見たものは?


兄様が、隠したいものは―……。


「私、見たのよ……あの夜……」


―翠蓮は話を聞いた後、直ぐに部屋を飛び出した。


まさか、あの人が。


そんな思いを抱いて、後宮書庫に向かって。


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