【完】李寵妃恋譚―この世界、君と共に―



「五龍の一人、飛燕と申す。儂に会いたいなど、変なことを申すの。人の子」


飛燕の堂々とした上からな態度に、皇太后様達が驚きながらも、深く敬ったのは言うまでもなく。


その光景を眺めながら、


「あー」


小さな小さな手を伸ばしてくる遊祥に触れて、翠蓮は目を閉じた。


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