【完】李寵妃恋譚―この世界、君と共に―
第十九章 春宵の裁き
人は誰もが、天に裁かれるという。
どうせなら、貴方の腕の中で死んでいきたかった。
あなたを愛していたんです。
色んな想いは揺れ、そして、夜空で輝く。
―空に昇って、光って、消えて。
蝋燭の火を、そっと消して。
眠りにつこう。
恨みを忘れて、どうか、静かに。
貴方の腕の中で、永遠に眠ろう。