高本さんちのそこそこ男子
「晃陽くん、チョコ、おはよー」


「また晃陽くんの課題移させてもらってるの〜??私が見せてあげるのに〜」


同じクラスの女子たちがチョコと晃陽をいつものように取り巻く。


いやまぁ、毎朝のことなんだけど、やっぱりどこかもやもやしてしまう自分がいて。


はぁ…。いっそ当たって砕けたほうが、こんな気持ちにならなくて済むかなぁ…


「まじ??ありがてーわぁ。晃陽の字、読みにくいのなんのって!」


「もう一生みせねー」


「いやうそうそ!!冗談だって晃陽〜!」


「もー、チョコってばすぐ調子乗るんだから〜」


いーなぁ、楽しそう…


なんて思ってたら、綾愛と目があった。


『あ・ほ』


…く、口パクでアホって言われた…


ひどいですよ綾愛さん…


もう、分かってるよ!!行動しなきゃいけないことくらい!!でも、でもさ!!どうすればいいの!?


お色気!? はちょっと難易度高いし…


二人で遊ぶ!? なんて小さい頃から日常茶飯事だし…


かくなる上は…告白!!? なんて、ほんとは怖くてビビってできないし…


あ〜〜〜〜もう!!!
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