高本さんちのそこそこ男子

「ほら晃陽！急いで！今日遅刻したら今月5回目なんだから！」


「はいはい、一華、口うるさいおばさんみたいになってるよ」


「あんたがそーさせてるんでしょーが！」


私が口うるさく晃陽に何か言うたびに言われる言葉。


はぁ、また可愛くないことを言ってしまった…


こんなでも、私、真白 一華(ましろ いちか)は、幼馴染みのことが好きな、平凡女子なのだ。


身長156センチと、低くも高くもない背丈に、少し茶色が混ざったセミロングの髪を、いつも下ろしている。


容姿もいたって普通、性格は明るめ、とまぁ、これが私の自己分析の結果かな。


ま、さっきも幼馴染みのことを好きとは言ったけど、当の本人は全くもって私は恋愛対象外なことは把握済み。


でもいいんだ、この関係が壊れるくらいなら、ずっとこのままで。


そんな事を考えていたら、電車で3駅またいだ学校に着いていた。


そこで私は、ある人物を目にする。