高本さんちのそこそこ男子
「あ、綾愛!おはよ〜!」


「あぁ、一華、おはよ」


いつものように、少し気だるそうな声で挨拶を返してくれる私の中学からの親友、仁科 綾愛(にしな あやめ)。


少し切れ長の綺麗な二重に、形の整った鼻や唇。まさに美人系。それに彼女は普段からあまり感情を表に出さないから、笑っているところや怒っているところを見れたら、その人は相当運がいいに違いない。


身長163センチで、スタイルも抜群、胸下まで伸びた黒髪は綺麗に揃えられて揺れていて。


そんな彼女を、周りは"高嶺の花"なんて呼んでいて、滅多に話しかけないらしい。


「仁科さん、おはよー」


「おはよ」


晃陽と私と綾愛は中学が同じだから、普通に喋りかけるんだけどね


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