八周年記念小説
第九話❄️期末テストと夏休みと母からの電話
さて、そんな話をして
セクハラの回数が減って来た頃、
生徒達は夏休みに入ろうとしています。
期末テストの準備や採点など
七月下旬は何かと忙しいのです。
そして、八月も生徒達は夏休みですが
私達教師は出勤しなくてはなりません(苦笑)
それでも、どこかで休みは
取らないと身が持ちませんので
茉生と話して調節しましょう。
+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
二人で取った夏休み。
最初は何処かに出掛けようかと
話していたのですが何時も通り、
ゆっくりのんびり過ごすことになりました。
私は暑いのは得意ではないので
家の中で過ごす方が嬉しいです♡*.+゜
休みの間は茉生の家で過ごしています。
休みも残り僅かとなった
ある日の昼過ぎ、母親から電話が来ました。
就職する時に実家を追い出されました。
言うまでもなく、私がゲイだからです。
『出ないの?』
電話してくる理由は
わかっているので
出るつもりはありません。
『よいのですよ』
最初はそう言ったものの
あまりにもしつこいので
観念して出ることにしました。
『〈用件は何ですか?〉』
分かりきっていますが聞くだけ聞きましょう。
「〈あんたが何時までも結婚しないから
お見合い話持ってきたのよ〉」
やはりそうですか。
『〈理解力のない方ですね……
私は“女性”に興味ありませんと
学生時代からはっきりと
お伝えしているはずですが?〉』
私の電話の内容を不穏に思ったのか
茉生が心配そうな表情(かお)で
こちらを見てきました。
『〈それから、恋人がいますので
そういったお話は全て断っといてください!!〉』
滅多にイライラしない私ですが
理解しようともせず、
‘まともになれ’だとか‘一時の迷い’だとか言う
両親に対しては常にイライラしていますが
普段は考えないようにしているのです。
‘女性’と結婚すれば‘まとも’になる
と思っているんでしょうが
その考え自体が間違っているんですよ。
『〈とにかく、
もう電話してこないでください!!〉』
母親が口を開く前に切りました。
はぁ~、疲れました。
『瑠色、大丈夫かい?』
隣で見守るように
ずっと黙っていた茉生が
訊いてきました。
『ええ、大丈夫ですよ』
笑顔を浮かべて茉生に抱き付きました。
『また、僕に隠し事かい?』
おや、上手く笑えてなかったようです。
『あなたには敵いませんね……』
私は母親との電話の内容を説明しました。
『成る程、
僕にもに身に覚えがあるよ(苦笑)』
お互い、いい歳ですから
親から結婚を急かされるのは
皆さん同じなのでしょう。
『僕は今は親とは
一切連絡をとってないけどね』
疑問に思い首を傾げると
苦笑して答えてくださいました。
『君と同じで、昔は母親から
見合いしろ見合いしろって
言われていて、そのうち
嫌になって連絡を断ってしまったのさ』
成る程、やはり何処のご家庭も同じようなのですね。
『茉生、愛しています』
無性に伝えたくなりました。
『クスクス、いきなりどうしたんだい?
僕も愛しているよ』
額にキスをしていただいたので
先程までのささくれだった気持ちはなくなりました。
セクハラの回数が減って来た頃、
生徒達は夏休みに入ろうとしています。
期末テストの準備や採点など
七月下旬は何かと忙しいのです。
そして、八月も生徒達は夏休みですが
私達教師は出勤しなくてはなりません(苦笑)
それでも、どこかで休みは
取らないと身が持ちませんので
茉生と話して調節しましょう。
+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
二人で取った夏休み。
最初は何処かに出掛けようかと
話していたのですが何時も通り、
ゆっくりのんびり過ごすことになりました。
私は暑いのは得意ではないので
家の中で過ごす方が嬉しいです♡*.+゜
休みの間は茉生の家で過ごしています。
休みも残り僅かとなった
ある日の昼過ぎ、母親から電話が来ました。
就職する時に実家を追い出されました。
言うまでもなく、私がゲイだからです。
『出ないの?』
電話してくる理由は
わかっているので
出るつもりはありません。
『よいのですよ』
最初はそう言ったものの
あまりにもしつこいので
観念して出ることにしました。
『〈用件は何ですか?〉』
分かりきっていますが聞くだけ聞きましょう。
「〈あんたが何時までも結婚しないから
お見合い話持ってきたのよ〉」
やはりそうですか。
『〈理解力のない方ですね……
私は“女性”に興味ありませんと
学生時代からはっきりと
お伝えしているはずですが?〉』
私の電話の内容を不穏に思ったのか
茉生が心配そうな表情(かお)で
こちらを見てきました。
『〈それから、恋人がいますので
そういったお話は全て断っといてください!!〉』
滅多にイライラしない私ですが
理解しようともせず、
‘まともになれ’だとか‘一時の迷い’だとか言う
両親に対しては常にイライラしていますが
普段は考えないようにしているのです。
‘女性’と結婚すれば‘まとも’になる
と思っているんでしょうが
その考え自体が間違っているんですよ。
『〈とにかく、
もう電話してこないでください!!〉』
母親が口を開く前に切りました。
はぁ~、疲れました。
『瑠色、大丈夫かい?』
隣で見守るように
ずっと黙っていた茉生が
訊いてきました。
『ええ、大丈夫ですよ』
笑顔を浮かべて茉生に抱き付きました。
『また、僕に隠し事かい?』
おや、上手く笑えてなかったようです。
『あなたには敵いませんね……』
私は母親との電話の内容を説明しました。
『成る程、
僕にもに身に覚えがあるよ(苦笑)』
お互い、いい歳ですから
親から結婚を急かされるのは
皆さん同じなのでしょう。
『僕は今は親とは
一切連絡をとってないけどね』
疑問に思い首を傾げると
苦笑して答えてくださいました。
『君と同じで、昔は母親から
見合いしろ見合いしろって
言われていて、そのうち
嫌になって連絡を断ってしまったのさ』
成る程、やはり何処のご家庭も同じようなのですね。
『茉生、愛しています』
無性に伝えたくなりました。
『クスクス、いきなりどうしたんだい?
僕も愛しているよ』
額にキスをしていただいたので
先程までのささくれだった気持ちはなくなりました。