八周年記念小説
第一話❄️あなたに忘れられても
『えっと、
君は僕の知り合いかい?』
目を覚ました彼の口から
発せられた言葉は
私の胸の内を抉りました……
『えぇ、同僚兼友人ですよ』
どうにか、笑顔を作り
そう応えるのが精一杯でした。
本当なら、“恋人”でもあります。
それに、何時もの彼なら
私の笑顔が作り笑いだと
直ぐに見抜いていたでしょね。
『そうなのかい?
友人を忘れるなんて……ごめんよ
名前を聞いてもいいかな?』
彼にしてみれば
初対面同然ですもんね(苦笑)
『いえ……
雲雀瑠色と申します。
あなたと同じ職場で
日本史の教師をしています』
『◆◆高校の教師なんだね』
職場はちゃんと覚えていますね。
『そうです。
年が近いこともあり仲よくさせて
いただいてたのですが
私のことだけを忘れて
しまわれてしまったようなのです(苦笑)』
いくつか、質問をしましたが
基本的なことは覚えているようです。
忘れているのは
私に関してだけ……
今度は作り笑いではなく
本当の苦笑をして言いました。
『ナースコール押しますね』
無理やり、話を変えました。
+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
あの後、どうやって
帰宅したのか覚えていません。
こんな状態では仕事に行けないですね。
今日は休ませていただきましょう。
体調不良ということで休みました。
『茉生』
“恋人”だった時のことが
走馬灯のように駆け巡りました。
食べる気が起きず
コーヒーだけ飲み、
後はずっと寝室にいました。
“恋人”として愛しています。
例え、あなたに忘れられても……
君は僕の知り合いかい?』
目を覚ました彼の口から
発せられた言葉は
私の胸の内を抉りました……
『えぇ、同僚兼友人ですよ』
どうにか、笑顔を作り
そう応えるのが精一杯でした。
本当なら、“恋人”でもあります。
それに、何時もの彼なら
私の笑顔が作り笑いだと
直ぐに見抜いていたでしょね。
『そうなのかい?
友人を忘れるなんて……ごめんよ
名前を聞いてもいいかな?』
彼にしてみれば
初対面同然ですもんね(苦笑)
『いえ……
雲雀瑠色と申します。
あなたと同じ職場で
日本史の教師をしています』
『◆◆高校の教師なんだね』
職場はちゃんと覚えていますね。
『そうです。
年が近いこともあり仲よくさせて
いただいてたのですが
私のことだけを忘れて
しまわれてしまったようなのです(苦笑)』
いくつか、質問をしましたが
基本的なことは覚えているようです。
忘れているのは
私に関してだけ……
今度は作り笑いではなく
本当の苦笑をして言いました。
『ナースコール押しますね』
無理やり、話を変えました。
+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
あの後、どうやって
帰宅したのか覚えていません。
こんな状態では仕事に行けないですね。
今日は休ませていただきましょう。
体調不良ということで休みました。
『茉生』
“恋人”だった時のことが
走馬灯のように駆け巡りました。
食べる気が起きず
コーヒーだけ飲み、
後はずっと寝室にいました。
“恋人”として愛しています。
例え、あなたに忘れられても……