あの時からずっと、君は俺の好きな人。
2018年6月 変われた私



『かんぱーい!』


みんなジュースが入ったグラスを高々と上げる。その表情は、一様に明るく達成感に満ちた笑み。

放課後、私たち水泳大会の選手メンバー達は、なっちゃんのお店のイートインコーナーに集まり、焼きたてのピザやタルト、ミートパイに舌鼓をうっていた。

大会後、うちで打ち上げをしようと誘ったら、みんな嬉しそうに乗ってくれた。

まあ、男子メンバーと美結と坂下さんはノリノリで来てくれるとは思っていたけれど、まさか三上さんまで二つ返事で了承してくれたのは想定外だった。

ーー別にいいけど。むしろ嬉しい気さえするけれど。


「全部すっげーうめー!」

「だから言ったじゃーん! 藍のおばさんの作るものは絶品だって!」

「うんうん、カレーパンもおいしかったもんなあ」


目を輝かせておいしそうにピザを齧る新田くんに、美結と水野くんが得意げに言う。

内藤くんは食べるのに夢中なようで、さっきから一言も喋らずにもくもくと咀嚼していた。
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