あの時からずっと、君は俺の好きな人。
ちなみに三上さんは私とは離れた席に座り、時々隣の坂下さんと喋りながら、料理を楽しんでいるように見えた。


「でもいいんですか? こんなにいただいちゃって……」

「いいのいいの! みんな練習から頑張ってたでしょ? ご褒美よ!」


申し訳なさそうに言う坂下さんに、焼きたてのカレーパンを配膳しに来たなっちゃんが満面の笑みで言う。


「なっちゃん本当にありがとう」

「ーー本当にいいの。私は藍が友達と一緒に何かを頑張ってくれたことが、何より嬉しいんだよ」


私のお礼に少し切なそうな瞳をするなっちゃん。私は心の中で今までごめんね、とこっそり付け足した。


「いやー、それにしても今日のMVPは吉崎さんだよな。バタフライかっこよすぎ」

「俺鳥肌立ったわ」

「いやあ……」


新田くんと内藤くんの大層な褒めように、私はどうしたらいいか分からず、頬をぽりぽりとかく。
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