あの時からずっと、君は俺の好きな人。
ホテルのプールで遊んで、水族館に行って、日本で2番目に人気のテーマパークへ行って、たこ焼きを食べて。
そして藤井寺市にあったガラス工房の体験教室で、とんぼ玉のミサンガを作成した。可愛くできたから、気に入っていた。ーーそれなのに。
「どこに落としちゃったんだろうね?」
ママの奥に座るパパが、私を宥めるように言う。そう、私はせっかく作ったミサンガを紛失してしまったのだ。
大阪駅に着いた時は、確かに腕につけていたのに。乗車して新幹線が発車してから、自分の腕から消えていることに気づいた。
「ーーわかんない」
私は寂しげに言う。するとママがため息をついた。
「駅に落としたのよ。しょうがないじゃない」
「ーーでも、かわいかったのに」
「そんなに落ち込まないの。せっかくバタフライの部で準優勝したのに。6年生ばっかりの中、5年生の藍がすごいよー?」
ママの言葉は、私を元気づけようとしているのが分かったけれど。
ミサンガをなくしてショックを受けている今の私に、そんな慰めは無意味だ。
そして藤井寺市にあったガラス工房の体験教室で、とんぼ玉のミサンガを作成した。可愛くできたから、気に入っていた。ーーそれなのに。
「どこに落としちゃったんだろうね?」
ママの奥に座るパパが、私を宥めるように言う。そう、私はせっかく作ったミサンガを紛失してしまったのだ。
大阪駅に着いた時は、確かに腕につけていたのに。乗車して新幹線が発車してから、自分の腕から消えていることに気づいた。
「ーーわかんない」
私は寂しげに言う。するとママがため息をついた。
「駅に落としたのよ。しょうがないじゃない」
「ーーでも、かわいかったのに」
「そんなに落ち込まないの。せっかくバタフライの部で準優勝したのに。6年生ばっかりの中、5年生の藍がすごいよー?」
ママの言葉は、私を元気づけようとしているのが分かったけれど。
ミサンガをなくしてショックを受けている今の私に、そんな慰めは無意味だ。