あの時からずっと、君は俺の好きな人。

「気づいたら俺は17歳に成長していて、君のクラスメイトという存在になっていた。お金も少しポケットに入っていたし、教科書やノートみたいな、学校にいても不自由しないくらいの物もロッカーに入っていた。ーークラスのみんなにも、先生にも、それっぽい記憶が勝手に植え付けられていたよ。ーー君にはそんな記憶は生まれなかったみたいだったけどね」

「ーーうん」


七回忌に風邪を引いて行けなくなってしまった次の日、学校で初めて水野くんという存在を知った。

クラスメイトにあまり興味のない私の事だから、水野くんのことも今まで覚えていなかったんだろうなと思って、そのときは深く考えていなかったけれど。

ーーこんなにかっこよくて、クラスの中心に居るような水野くんを、まったく認知していなかったなんて、やはり不自然だ。

だが、彼はそれまでクラスに存在していなかったのだから、私が知らないのは当然のこと。

七回忌の次の日、私は初めて彼に出会ったのだから。

ーーいや、正確には6年ぶりの再会だが。
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