あの時からずっと、君は俺の好きな人。
私は話しかけるように言って微笑むと、墓標の隣に腰を下ろした。
そしてリュックの中から、なっちゃんに頼んで作ってもらったカレーパンを取り出し、墓標の前に置いた。
「なっちゃんのカレーパン大好きでしょ? 持ってきたんだ。食べてね」
水筒に入れていたお茶もコップに注ぎ、カレーパンの横に置く。
「ーー水野くん、元気?……って聞くのは変か。あ、私は元気にやってるよ」
きっと彼はここにいるはずだ。今日はお彼岸なのだから、亡くなった人が現世にいる日だ。
亡くなったあとの仕組みはよくわからないけれど、彼がここにいると私は思いたい。
「あ! そうそう! 内藤くんと坂下さん、付き合い出したんだよー! 坂下さんが内藤くんを好きなのは知ってたけど、内藤くんも坂下さんのこと気になってたんだって。水野くんは知ってた?」
2人が付き合い出したのは修学旅行が終わってすぐのことだった。
性格の違いが新鮮らしくて、今のところ上手くいっているらしい。
「あーあ。私だってね、みんなに水野くんとカップルになれそうって言われてたんだよ。ーーそれがまさかの展開でがっかりだよ」
そしてリュックの中から、なっちゃんに頼んで作ってもらったカレーパンを取り出し、墓標の前に置いた。
「なっちゃんのカレーパン大好きでしょ? 持ってきたんだ。食べてね」
水筒に入れていたお茶もコップに注ぎ、カレーパンの横に置く。
「ーー水野くん、元気?……って聞くのは変か。あ、私は元気にやってるよ」
きっと彼はここにいるはずだ。今日はお彼岸なのだから、亡くなった人が現世にいる日だ。
亡くなったあとの仕組みはよくわからないけれど、彼がここにいると私は思いたい。
「あ! そうそう! 内藤くんと坂下さん、付き合い出したんだよー! 坂下さんが内藤くんを好きなのは知ってたけど、内藤くんも坂下さんのこと気になってたんだって。水野くんは知ってた?」
2人が付き合い出したのは修学旅行が終わってすぐのことだった。
性格の違いが新鮮らしくて、今のところ上手くいっているらしい。
「あーあ。私だってね、みんなに水野くんとカップルになれそうって言われてたんだよ。ーーそれがまさかの展開でがっかりだよ」