あの時からずっと、君は俺の好きな人。

私は思わず無言になり、じっと三上さんを見つめた。


｢ーーなんでそんなこと言うのかって顔してるね｣


すると私を挑発するように三上さんが言う。


｢うん｣


だから正直に肯定した。本当になんでか不思議だったけれど、それよりもなんだか面倒だった。


｢別にさ。ちゃんとやるよ、選手。クラスのみんなに迷惑かけたくないし｣

｢……そう｣


だったらなんでいちいち私に突っかかってくるんだろう。


｢……ただ｣

｢ただ、何？｣

｢あたし吉崎さんに個人的な恨みがあるから。あなたと一緒にはやりたくないなって思っただけ。仕方ないから、やるけど｣

｢え……｣


思ってもみないことを言われて、私は固まってしまう。

個人的な恨み？ 一体なんのことだろう。1年生の時はクラスは違ったし、2年生になってからも会話らしい会話は三上さんとはしたことない。

まったくと言っていいほど関わったことの無いのに、恨みーー？