あの時からずっと、君は俺の好きな人。
水野くんがノートとにらめっこしながら神妙な面持ちで言う。すると三上さんが目を丸くして、驚いたような表情になった。
「ずいぶん本気なんだね、水野くんは」
ーー私には「個人的な恨み」があるらしい三上さんだったが、他のメンツにはいつものクラスの人気者の三上さんのキャラで接していた。
まあ、予想通りだったが。
私に大してもあのあとは表立って恨み言を言ってきたりはしていない。時折冷たい視線は感じるけれど。
しかし、それなりに泳ぐのが速い三上さんも水泳大会については「ほどほどにそつなくこなす」という、スタンスだったようで、水野くんの本気の様子に戸惑っているようだ。
「え、だってさ。どうせ2週間は絶対に練習しなきゃ行けないんだし、もったいないじゃん」
「もったいないって……?」
きょとんとして言う水野くんの言葉の真意が分からず、私は尋ねる。
「せっかく時間潰して練習するんだから、その時間は楽しんで頑張って、大会でいい結果残した方が、よくない?」
するとさも当然のように言う。しかし嫌味はまったく感じられず、純粋な彼の想いと説得力を感じた。
「ずいぶん本気なんだね、水野くんは」
ーー私には「個人的な恨み」があるらしい三上さんだったが、他のメンツにはいつものクラスの人気者の三上さんのキャラで接していた。
まあ、予想通りだったが。
私に大してもあのあとは表立って恨み言を言ってきたりはしていない。時折冷たい視線は感じるけれど。
しかし、それなりに泳ぐのが速い三上さんも水泳大会については「ほどほどにそつなくこなす」という、スタンスだったようで、水野くんの本気の様子に戸惑っているようだ。
「え、だってさ。どうせ2週間は絶対に練習しなきゃ行けないんだし、もったいないじゃん」
「もったいないって……?」
きょとんとして言う水野くんの言葉の真意が分からず、私は尋ねる。
「せっかく時間潰して練習するんだから、その時間は楽しんで頑張って、大会でいい結果残した方が、よくない?」
するとさも当然のように言う。しかし嫌味はまったく感じられず、純粋な彼の想いと説得力を感じた。