あの時からずっと、君は俺の好きな人。
*
「すごい! 最初より10秒も早くなったよ!」
私は飛び上がってストップウォッチを掲げる。
三上さん以外のみんなは私に駆け寄り、リレーのアンカーの水野くんは、プールの中でゴーグルを額に上げ、驚いたように私を見ていた。
「すげー! どんどん早くなんじゃん!」
私の傍らで嬉しそうに微笑んで新田くんが言う。
「私もう足引っ張ってないよね!? 大丈夫だよね!?」
「うんうん、もちろんだよ」
「ーーすごく頑張ってるよ」
興奮気味に言う美結に、優しそうに頷く坂下さんと、それに同調する内藤くん。
三上さんは私の近くに来たくないのか、少し離れたところに立っていたけれど、ちらりと横目で見ると満足そうな顔をしているように見えた。
「これ、マジ優勝狙えるんじゃね?」
水野くんがプールから出てきて、私の横でいつもの屈託のない笑みを浮かべて言う。
本当に、このタイムなら狙えるかもしれない。私は素直に嬉しさを覚えていた。自然に笑みがこぼれる。
こんな風に、心から「嬉しい」と思えたのはいつぶりなのだろう。
「すごい! 最初より10秒も早くなったよ!」
私は飛び上がってストップウォッチを掲げる。
三上さん以外のみんなは私に駆け寄り、リレーのアンカーの水野くんは、プールの中でゴーグルを額に上げ、驚いたように私を見ていた。
「すげー! どんどん早くなんじゃん!」
私の傍らで嬉しそうに微笑んで新田くんが言う。
「私もう足引っ張ってないよね!? 大丈夫だよね!?」
「うんうん、もちろんだよ」
「ーーすごく頑張ってるよ」
興奮気味に言う美結に、優しそうに頷く坂下さんと、それに同調する内藤くん。
三上さんは私の近くに来たくないのか、少し離れたところに立っていたけれど、ちらりと横目で見ると満足そうな顔をしているように見えた。
「これ、マジ優勝狙えるんじゃね?」
水野くんがプールから出てきて、私の横でいつもの屈託のない笑みを浮かべて言う。
本当に、このタイムなら狙えるかもしれない。私は素直に嬉しさを覚えていた。自然に笑みがこぼれる。
こんな風に、心から「嬉しい」と思えたのはいつぶりなのだろう。