セカンド・プライオリティ
「…っ」
ぐらりと視界が揺らいで、とっさに近くの食品棚に手をついた。
「美己?」
「あ…」
私の少し前を歩いていた森ちゃんが駆け寄ってきて、支えてくれる。
「ちょっと、熱あるんじゃないの!?」
「え?」
彼女の手が、焦ったように額に触れた。その手は少しひんやりと感じて。
「…やっぱり。いつから体調悪かったのよ」
そう尋ねられて巡らせた思考がたどり着いたのは、今朝くしゃみをした辺りに感じた小さな喉の違和感だった。
「えっと、今朝からかな?でもそんな、大したことなくて…」
「仕事中は元気に見えたから全然気が付かなかった…急に上がってきたのかな」
あ、なんかフラフラするかもしれない…
話している間にも、数分前には感じなかった寒気のようなものが一気に全身へと広がっていく。
「これだけ熱があったら動くのも辛いでしょう。タクシー乗れる?」
「あ、うん多分…」
結局全身を襲う気だるさには勝てず、森ちゃんに支えられるまま私はタクシーへと乗り込んだのだった。
ぐらりと視界が揺らいで、とっさに近くの食品棚に手をついた。
「美己?」
「あ…」
私の少し前を歩いていた森ちゃんが駆け寄ってきて、支えてくれる。
「ちょっと、熱あるんじゃないの!?」
「え?」
彼女の手が、焦ったように額に触れた。その手は少しひんやりと感じて。
「…やっぱり。いつから体調悪かったのよ」
そう尋ねられて巡らせた思考がたどり着いたのは、今朝くしゃみをした辺りに感じた小さな喉の違和感だった。
「えっと、今朝からかな?でもそんな、大したことなくて…」
「仕事中は元気に見えたから全然気が付かなかった…急に上がってきたのかな」
あ、なんかフラフラするかもしれない…
話している間にも、数分前には感じなかった寒気のようなものが一気に全身へと広がっていく。
「これだけ熱があったら動くのも辛いでしょう。タクシー乗れる?」
「あ、うん多分…」
結局全身を襲う気だるさには勝てず、森ちゃんに支えられるまま私はタクシーへと乗り込んだのだった。