セカンド・プライオリティ
1人戻ってきたリビング。
「…はぁ」
見つからない言葉を飲み込むように喉に流し込んだコーヒーは、少しだけ冷めてしまっていて。それはなぜだか、いつもよりも苦く感じられた。
美己が最近何かに悩んでいる。
その何かに心当たりはないか。
そんな森さんの問いかけに対して、今の俺に答えられることは何もなくて。
正直、美己の様子に違和感なんてこれっぽっちも感じていなかった。
…いや、違う。気付きようがなかったんだ。
2人で過ごす時間を…美己との時間を、大切に出来ていなかったから。
そういえば、最近は喧嘩もほとんどしなくなっていた。
最後に2人でテーブルに座って食事をしたのは、いつだっただろうか。
ただ流れていく日々に不満はなくて、こういうものだと思っていたけれど…
このままじゃ、いけないのかもしれない。
美己の気持ちの全てはわからない。
だけど確かなことは…体調が優れないにも関わらず、彼女が今日2人分のカレーを作ろうとしていたということ。
「…はぁ」
見つからない言葉を飲み込むように喉に流し込んだコーヒーは、少しだけ冷めてしまっていて。それはなぜだか、いつもよりも苦く感じられた。
美己が最近何かに悩んでいる。
その何かに心当たりはないか。
そんな森さんの問いかけに対して、今の俺に答えられることは何もなくて。
正直、美己の様子に違和感なんてこれっぽっちも感じていなかった。
…いや、違う。気付きようがなかったんだ。
2人で過ごす時間を…美己との時間を、大切に出来ていなかったから。
そういえば、最近は喧嘩もほとんどしなくなっていた。
最後に2人でテーブルに座って食事をしたのは、いつだっただろうか。
ただ流れていく日々に不満はなくて、こういうものだと思っていたけれど…
このままじゃ、いけないのかもしれない。
美己の気持ちの全てはわからない。
だけど確かなことは…体調が優れないにも関わらず、彼女が今日2人分のカレーを作ろうとしていたということ。