アーティスティックな男の子。
「魅力的だよ、とても。僕にとってはいつでも君は魅力的さ。」
『…信じられーん。』
「ふふ、僕はいつでも君のことを信じているからね。」
『はいはい。…あ、そういえば、シンセサイザーの位置とか分かる?』
「確か上手の袖にあるよ。」
『ゲネの時に使いたいんだけど大丈夫かなー。』
「大丈夫じゃないかな。言えばどうにかしてくれるよ。」
『それもそうだね。』
コンコンッ
『はーい。』
ガチャ
「ゆきさん、そろそろ…え?」
「やあ、こんにちは。秋月君。」
「理、事長…?」
「ふふ。」
『気にしなくていいよ。この人、ただ居座ってるだけだから。』
「はぁ…。」
『もう行くんだよね。』
「はい。」
「行ってらっしゃい♪二人とも頑張ってね。期待しているよ。」
『うん。』
「はい。」
『じゃあ行ってきまーす。』
「失礼致しました。」
バタンッ
『つかあの人いつまで私の楽屋にいるんだろ。』
「…そうですね。」
「位置はそこでお願いしまーす。」
「音響さーん、次23番!」
「照明はここでーす。」
『すみません、シンセサイザー配置出来ますか?』
「出来ます!おーい、手が空いてる人は上手からシンセサイザー運んできてー。」
「すみません、軽く動きの確認をしてもよろしいでしょうか。」
「大丈夫ですよ。」
『ギターとベースは下手ドラムは上手。ピアノは中央下手側ね。』
「シンセサイザー通りまーす。」
『とりあえず今だけピアノの横に置いちゃってください。』
「そろそろ始めましょうか。」
『そうだね。それじゃあお願いしまーす!!』
「それでは23番、始めまーす。」
とりあえず通し。