アーティスティックな男の子。
本日の車は黄色いビートル。可愛いねぇ。
ガチャ
バタンッ
「おー、おかえり、ゆき。」
『ただいま、秋。』
「何か放送で呼ばれてたな、お前。」
『文化祭のやつでね。』
「まあ頑張れ。」
『頑張る。…けどその前の筆記テストは頑張らない。』
「…絶対に赤点だけは取るなよ。」
『気をつける。』
「夕飯、何がいい?ついでに朝飯と弁当の材料も買わねーと。」
『…主夫になったね!!生徒が聞いたらビックリしちゃうね!!』
「余計なお世話だ。」
筆記試験とは別に、実技試験もある。
合計二週間のテスト期間。
試験期間が終わって、筆記試験返却日があって、そのまま夏休みへレッツゴー。
そしてこの日は筆記試験返却日。
『ピギャァァァァァッッ!?!?!?!?』
「奇声を発するな。」
「そうですよ、ゆきさん。近所迷惑です。」
隣は瑞希と柊。
『だ、だって、瑞希!柊!』
「なんですか、また赤点ですか。」
『そ、それが…!今回は大丈夫だったの!!ほら!!!』
「「……。」」
現代文、64点。
生物、32点。
英語、45点。
現代社会、39点。
保健、62点。
ソルフェージュ、100点。
音楽理論、100点。
音楽史、98点。
演奏理論、99点。
合計、639点。
平均点、約60点。
普通教科平均点、約48点。
音楽教科平均点、約99点。
「…興味あるのとないのとの差が激しい。」
「むしろ凄いです。」
『えっへん!!!(ドヤァ)』
「ドヤ顔しないでください。」
『ほら!ノー勉でもこのぐらいは取れるんだ!!はっはっはっはー!!!!!我が時代が来たなり!!』
「来てないから。」
「…ハァ…。」
辛辣だよ、2人とも。
『秋は褒めてくれるのになあ。』
「これだからシスコンは。」
「秋さんは甘やかしすぎです。」