アーティスティックな男の子。




『さてさて、心配事はもう無くなったわけなんだけど〜!』


「全然無くなってないから。」


『みんなで遊びに行こう!!どっか!!』


「どこか…ってどこですか。あまり外に長時間居たくないのですが。」


『引きこもりめ。』


「なっ…!違います、日焼けしたくないんです。」


『じゃあ室内ならいいんでしょ?』


「…別に、そういう訳じゃないです。」


『とりあえず、みんなでどっか行こうね!!海外でもいいよ!』


「「…は?」」


『日本飽きたよねぇ。一週間くらい海外行きたいよね。日本飽きたし。』


「二回も言う必要ないんだけど。」


『みんながいれば楽しいもんねぇ。』


「何一人で納得してるんですか。」


『ふふふふふふふ。』


「…怖。」


『そうと決まれば!!まーきぃぃぃぃ!!!!』


「「あ。」」


「オイ葉山!?!?何処に行くんだ!!HR中だぞ!!!?」


「多分、隣のクラスだと思います。」


「回収してきまーす。」







バーンッ


『真希!!!!!一緒に海外行こうね!!』


「…唐突だし、まだHR中よ?ゆき。」


『行こうね!!絶対!!計画練ろうね!!面白く!!』


「いいけど、早くクラスに戻った方がいいわよ。」


「そうねぇ、多分西山先生も怒ってるだろうし。まあ私は全然いいけど♪」


「…中村先生。」


「でもそろそろ回収しに来るんじゃないかしら?」


「失礼しまーす。」


「すみません、中村先生。ご迷惑かけました。」


『うぎゃ』


「うふふ、いいのよ〜♪」


「ほら行くよ変人。」


『ぎゃぁぁぁ』


「すみません、お邪魔しました。」


ガラガラガラ


バタン


「他クラスに迷惑をかけるんじゃない。」


『えー!!』


「えー、じゃありませんよ。」


『二人とも、絶対に行こうね!!せめて日本の島!!』


「「ハイハイ。」」


『絶対だドン!!!!!』



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